【肺がんの症状・検査・治療|部位別がん情報】

死亡件数1位の危険がん

肺がんは、がんによる死亡者数で1位を占める恐ろしい病気です。

 

喫煙との関係が深いのは事実ですが、高齢になると非喫煙者もリスクが非常に大きくなります。

 

自覚症状が乏しく、進行が早く、転移してしまうと生存率が急減します。

 

このがんについてまとめました。

 

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肺がんの種類

臨床的には、治療方法の違いから小細胞がんと非小細胞がんという2分類が重要です。

 

小細胞がんは肺がんの2割弱を占め、転移が早くて危険な一方、抗がん剤や放射線治療が効きやすい面を持ちます。

 

非小細胞がんは肺がんの8割強を占め、切らない治療法が効きにくいので、手術が中心になります。

 

小細胞がん
小細胞がん
  • 喫煙との関連が最も深い肺がん。(過去の喫煙や受動喫煙もリスク)
  • 進行が早く、転移しやすい。
  • 肺がんの中では自覚症状が明確な方だが、進行スピードが大変速いので、発見された時はステージが進んでいることが多い。

 

非小細胞がん
腺がん
  • 腺とは分泌活動を行う細胞の集まりで、体のあちこちにある。
  • 肺にある腺組織にがんができるのが腺がん。
  • 肺がんの60%を占め、発生頻度最多。女性の肺がんでは7割。
  • 自覚症状が少なく、非喫煙者も発症が多い。
扁平上皮癌
  • 扁平上皮とは表皮、粘膜上層を形成する細胞。
  • そこにがんが発生するもので、肺の場合は肺中央部の太い気管支にできやすい。
  • 喫煙との相関関係が深く、患者は男性が多い。60代以降の男性喫煙者はハイリスク。
大細胞癌
  • 他の肺がんより症例が少なく、まだわかっていないことも多い。喫煙との関連も不明確。
  • 他の肺がんは肺門部(中央の気管との連結部)に多いのに対し、肺野部(肺の隅々)に多く発生する。
  • 進行が速い。

 

肺がんのリスク要因

肺がんの最大のリスク要因は喫煙です。

 

現在の喫煙だけでなく、遠い昔の喫煙習慣も関係があることがわかっています。

 

また、家族がタバコを吸うとか、喫煙OKの職場で勤務している場合の受動喫煙も肺がんのリスクを高めることが判明しています。

 

欧米の研究では喫煙者の肺がん発症リスクは、非喫煙者の20倍以上という数字もあります。

 

日本の研究データでは男性4.8倍、女性3.9倍でそこまでではないですが、相関関係は明白です。

 

肺がんには複数の種類があって、喫煙と関連が深いものと浅いものがあります。

 

小細胞がんと扁平上皮癌は喫煙で発生しやすいです。

 

しかし、一方で一番患者数が多い腺がんは喫煙との関連が薄いです。

 

腺がんが肺がん全体に占める割合は、男女合計で6割、男性で4割、女性では7割にも達します。

 

つまり喫煙は肺がんの一大リスクではあるけれど、肺がんは決して喫煙者だけの病気ではないということです。

 

肺がんになりやすい人

喫煙者、過去に喫煙習慣があった人、受動喫煙する環境にある人。

 

年齢では40代以降、特に60代以降の高齢でリスクが高まる。

 

性別では男性の方が多いです。

 

つまり60代、70代でタバコを吸う男性は極めて要注意です。

 

あと、粉塵の多い場所で働いてきた人もなりやすいです。

 

肺がんの症状

肺がんの種類にもよりますが、一般的に初期症状は軽微で発見が遅れがちです。

 

典型的なものは風邪でもないのに咳・痰がでる事ですが、初期症状がほとんどない場合も多いです。

 

嚥下障害(食べ物が飲み込みにくい)や胸痛が現れてきた時は、症状はかなり進んでいます。

 

肺がんは転移を起こしやすいがんです。

 

その先のステージでは、骨・肝臓・脳・副腎など、全身に転移を起こし、それぞれの症状を起こします。

 

骨に転移した場合、肩・背中・腰などに痛みを感じるようになります。

 

肝臓転移の場合は、食欲減退・強い倦怠感・腹水・黄疸などの症状が出ます。

 

脳転移の場合は、めまい・言語障害・突然の失神など、多様な症状が出ます。

 

副腎転移の場合は、嘔吐や低血圧が起きます。

 

このように、肺がんの末期症状は全身への転移からくる多様な症状に苦しめられながら死に至る恐ろしいものです。

 

肺がんの治療

外科手術、化学療法(抗がん剤)、放射線療法が、がんの種類や進行状況に応じて使われます。

 

小細胞がんは化学療法や放射線療法が効きやすいが、肺がんの8割を占める非小細胞がんは効きにくいです。

 

一番多い腺がんをはじめ、扁平上皮がん、大細胞がんなどの非小細胞がんは手術になることが多いです。

 

外科療法(手術)

肺のパーツである「肺葉」単位で切除する「肺葉切除手術」が標準。
さらに小さいパーツである「肺小葉」単位で切除するのが「縮小手術」。
がんが周囲に広がっている時にそれも併せて切除する「拡大手術」もある。

化学療法(抗がん剤) 小細胞がんによく効き、手術する場合も併用が多い。シスプラチンなど。
放射線治療 X線やγ線をがん細胞に照射して死滅させる方法。増殖の速いがんに対して効果大。
レーザー療法 気管支内視鏡の先からレーザーを照射して患部を死滅させる方法。
遺伝子療法 がんの増殖を抑制する遺伝子を送り込む最新の方法。今後の発展が期待される。

 

肺がんの検査

胸部X腺検査 最もポピュラーで簡単かつ安価な検査。がんは白い影になって写る。初期は見つけにくい。
喀痰細胞診 3日にわたって痰を採取して顕微鏡で肉眼で剥落したがん細胞の破片を探す。内視鏡を使った生検の方が発見率が高い。
気管支鏡検査 喉または鼻から気管支に内視鏡を挿入。目視検査とともに粘液や細胞の採取も可能。
腫瘍マーカー検査 血液検査で、がん患者特有の物質の濃度を調べる。CEAやSCCなど複数種あり。心身の負担は軽いが、精度が低いのが難点。
胸部CT検査 X線を使った断層撮影。数十〜数百枚の断面図を作成。単純なX線撮影よりはるかに詳しくがんの大きさや形状、転移状況がつかめる。
胸部ヘリカルCT検査 呼吸で動くと画像にブレが生ずるCTの欠点を直したCT。一回の息止めで肺全体の鮮明な画像が撮れる。
PET検査 ブドウ糖に似た化学的性質の放射性物質を飲んで、体内から出る放射線を撮影して断面図を作る検査。がんは正常細胞より多量のブドウ糖を吸収するので、そこだけ明るくなる。苦痛や副作用がほとんどなく、精細な画像が撮れて、初期の小さながんも発見できる。
生検 疑わしい部位から組織を採取して調べる。気管支内視鏡を使う方法(経気管支肺生検)と、胸に針を刺して肺細胞を取る方法(経皮穿刺吸引肺生検)がある。
MRI検査 X線ではなく磁気を使って断面図を作成する検査。肺がん発見の精度はCTより低く、予防的診断では使われない。頭部や骨盤部位などへの転移を調べる時に使われる。

 

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